あんま、指圧、マッサージ、その発祥の地や発達してきた経緯はそれぞれ違いますが、いずれも「手当て」という手技療法です。足ツボをはじめとして、家庭でできる気軽な治療法として現在、注目を浴びています。
足の裏にはツボが集中していることから、ツボ療法のなかでも足ツボは特に有名ですが、ツボ、すなわち経穴は、身体全体に広がっています。これらのツボを刺激することによってなぜ、身体の状態が改善または良好に維持できるのでしょうか?足ツボは、「ちょっぴり痛いけど・・・気持ち良い!」のですが、実際、身体に対してどのような効果、影響があるのでしょうか?
その理由については、明治時代から研究されてきました。これまでに検討されてきたツボ刺激の作用は次のようになります。
1.筋肉の緊張をほぐす。
筋肉が緊張している状態では、筋肉中に老廃物がたまり、これらがだるさや痛みを引き起こす引き金となっています。手技療法では、こうした筋肉の緊張状態をほぐし、身体の変調を調整し、骨格を矯正します。
2.血液・リンパ液の循環を活発にする。血液ならびに血液循環を良くする。
血液やリンパ液などの体液の流れを良好にする効果があります。筋肉をはじめとして、皮下の血液やリンパの流れをよくすることによって、身体のすみずみまで栄養物をゆきわたらせます。痛みやだるさの原因となっている老廃物が取り除かれると、細胞が活性化され、細胞本来のはたらきができるようになります。
足先が冷えている人にツボ刺激を与えると、効果があります。たとえば片足だけにツボ療法を行い、左右の皮膚温度をサーモグラフィーなどで比較してみるとその効果が歴然となります。ツボ刺激を行ったほうの足先は皮膚温度が上昇していることがよくわかるのです。
3.神経や内分泌の働きを良くする。神経系に影響を与え、痛みを抑える。
神経が高ぶっているときには、機能を鎮静させ、神経のはたらきが低下しているときに逆に高めるように作用します。
ツボを刺激すると、モルヒネに似た物質が体内にできます。この作用によって、痛みが抑えられるといわれます。
4.内臓の働きを調整する。
ツボ刺激した部分だけでなく、特定の内臓にも刺激を与え、正常に動くように調整する効果があります。
5.体調を整える。
人間の身体には、いつもベストの状態を保とうという恒常性保持機能があります。ツボ刺激などによって得た刺激は、この恒常性保持機能を高め、全身の調子を良好にする働きがあります。
6.消化器・呼吸器・泌尿器系の器官を調節する。
非常に興味深いことに、胃や小腸などの消化器の運動・分泌機能が低下している場合、ツボ刺激を行うと、その機能が亢進します。一方、亢進している場合には、ツボ刺激によって抑制する効果があるのです。つまり正常な状態にもどすように働くというわけです。呼吸器や泌尿器についても同様で、換気量や利尿・排尿機能の調節を行う効果があります。
7.内分泌系(ホルモン)の調整を行う。
8.生体防御機能を調節する。